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醸され料理が堪能できる錦糸町・釀造科 oryzae(オリゼー)へ

「もやしもん」という漫画が好きで、一時期は部屋に漫画に登場する菌ぬいぐるみが家にあふれていたこともある。
その漫画では「A.オリゼー」という麹菌が登場し、味噌屋の孫である主人公と共に醸しライフを送るのだが、その菌の名がついた「釀造科 oryzae(オリゼー)」なる居酒屋を錦糸町で発見し、ずっと気になっていた。

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そして偶然にも、その居酒屋に豆腐をずっと卸している豆腐屋さんが知り合いだったため一緒に店に飲みに行った。



旬の食材を使った醸し料理に心ゆくまで醸される


錦糸町駅から歩いて3分ほど、錦糸公園のすぐわきにその店はある。
入り口はいってすぐにカウンターと、奥に机席が用意されていた。1人でもふらりと立ち寄れそうな雰囲気がうれしい。

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最初は大好きなビールを1杯。お通しはおいものスープ、キウイの浅漬け、ツナのパスタ。スープは最初の一杯に優しくおいしい。キウイは皮まで食べられてまろやかな甘さがビールにもよくあう。パスタは初めてみた丸いパスタだったけど、濃いめの味付けでビールが進む。

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さて、何を頼もうか。気になるメニューがありすぎて悩んでしまう。
ここでは醸造科という名前だけあって日本酒も豊富。ここはせっかくなので店主のお任せで料理にあわせて出してもらうことにした。

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とりあえずは何はなくても豆腐だ。
ここで食べられる豆腐はすみだ区にある三善豆腐工房で作られているもので、大豆の旨味を活かしつつ嫌味のない味わいが、冷奴にして薬味と醤油一緒にどんどん食べられてしまう。なんでも店舗ができた当初、三善豆腐工房が定期的に出している移動販売で購入して惚れ込み、そのあと移動販売を追いかけ続けて仕入れていたそうだ。途中から直接卸すようになったとのことだが、豆腐のうまさにひきこまれた店主のきもちもよくわかる。

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お次は酒盗ポテトサラダ 酒盗餡掛け。
酒盗は正直好きなものとそうでないものが分かれるので恐る恐るだったが、これはもう間違いなくめちゃくちゃうまい。
ポテトサラダの部分だけでも十分にうまいのだが、この酒盗餡が最高にうまい。なにこれ。ずっと食べられちゃうよ。
この店に行ったら必ず頼む一品に決まった。

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続いてきたのは、めじまぐろの刺身。添えてある辛子醤油麹だれでいただく。
刺身がぷりぷりなのはもちろん、このたれ。このたれが、あ〜〜日本酒〜〜〜〜!!と叫びたくなるほど日本酒と一緒に楽しむにもってこいの味だった。いいかんじに醸され始めている。

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そして旬もの、筍の丸焼き。見るからにホクホクでおいしそうだ。
この筍につけていただくのはマジョラム味噌とのこと。マジョラムとはシソ科のハーブなんだだと農大出身の店主の説明を「ふ〜ん」と聞き流しながらその味噌をつけてパクリ。

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....う......っま...!!!!!!


え、なにこれなにこれ。マジョラム味噌うますぎやん。筍ももちろん旬のおいしさ包み込みましたなかんじで流石なおいしさなんだけれども、その筍のうまさをありえないくらい引き上げるこの味噌何者...!?マジョラムやべぇ。聞き流してごめんなさい。マジョラム味噌買ってかえりたい。
おいしすぎて筍の皮ギリギリまで味噌をつけていただいてしまった。




醸し勢に圧倒的なまでに攻め込まれもはや対抗するすべもない中きたのは、油揚げの肉味噌とブルーチーズ挟み焼き。

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はいダメ。それダメ、名前からしてもうダメだ勝てない。おいしいに決まってる。
油揚げは豆腐と同じく三善豆腐工房のもので油抜きしないでも食べられるできたてお揚げを使っていて間違いないし、そこに肉味噌とブルーチーズ、そして最後にはちみつをかけるとどうなるかって、それは言わなくてもお分かりだろう。むしろ察してほしい。言葉にできない。はぁ、おいしいよ......お酒が進むよどこまでも......。



豚肉と発酵キャベツの角煮も、これまた角煮なのにさっぱりとおいしい。発酵キャベツはどんなものかと尋ねたら、かんたんにいうとザワークラウトだとのこと。ザワークラウト単品だと酸っぱ味つよくてあんまり普段食さないのだが、角煮にするとこんなに食べやすく優しい味になるんだなぁという感動があった。

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また、蛍烏賊と筍と酒盗アヒージョがこれまた大変なものだった。

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アヒージョというとだいたいアンチョビやガーリックが入っている洋風なものでワインと一緒に楽しみたくなるものだが、これは酒盗がいい仕事しているところに蛍烏賊の出汁がよく出てそこに筍の風味が加わってしまったものだから、日本酒と合わないわけがなかった。アヒージョの汁がこんなにおいしいと思ったのは初めてだし、バケット追加したいと心の底からおもった。



もう一度行かねばなるまい


こんなに旬の食材を豊富に使っているということは、季節が違えばまたメニューも変わるということだろう。もうまた絶対いきたい。なんだったら今シーズン中にもう一度筍と蛍烏賊を楽しみにきたい。


基本満席なことが多いため、行くときは予約を必ずしていこう。


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