5月に佐渡島で開催された佐渡ロングライドに、今年初めて参加した。自転車イベントで遠出するのはツールド東北とあわせて2回目のまだまだひよっこだ。
旅にはよく出るものの、やっぱり自転車イベントとなるともろもろそれに向けた準備が多く、けっこうわかりづらいポイントもあり、また参加する可能性もないこともないので準備のポイントをまとめておきたい。
イベント参加登録
佐渡ロングライドは大体2月〜3月上旬くらいで参加エントリーを受け付けている。コースによって募集人数に達すると締め切られてしまうようなので、絶対参加したい!というときは公式サイトで募集開始をこまめにチェックした方がいいだろう。
オンラインでの参加登録は、各種スポーツイベントを管理している「スポーツエントリー」から行うことができる。あらかじめ会員登録しておくのをおすすめしたい。
参加費はそれぞれ、Aコース:210km・9000円、Bコース:130km・7000円、Cコース:100km・6000円、Dコース:45km・4000円。小・中学生はその半分以下の金額で参加を受け付けている。スポーツエントリーで申し込むと、この参加費もまとめてオンラインからクレジットカード等で支払うことが可能だ。
このとき、申し込みフォーム内で「自転車の箱を希望する」という項目があった。ページ内に詳細はなかったが、要するに自転車をあらかじめ配送したい人向けに箱を用意してくれる、というものらしい。輪行して荷物を増やしたくなかったので、この項目にチェックをいれ参加登録を完了した。
しかしこの「箱」の存在は、あとあと大きな不安のタネになる......。
宿と交通手段の手配
この宿と交通手段の手配が、なかなかクセものなのでどういう手順で行うかまずは流れだけ説明したい。
- 宿をとる(早ければ早いほどいい)
- シャトルバスの予約をする
- 佐渡汽船のチケットをとる
- 新幹線の切符を予約する
この手順以外ではもはやとりようがないのだが、1〜3はタイミングを逃すと全然いいものがとれなくなってしまうので、参加するぞ!と思ったら動き始めるのがよさそうだ。
1. 宿をとる(早ければ早いほどいい)
佐渡島はなかなか広い島だが広いといっても島である。観光地ではあるものの、そこまで激混みする場所ではない。というか激混みするのはイベントがあるときだけだ。となるともちろん、イベントスタート地点からアクセスがよく値段も手頃な宿はあっという間に埋まってしまう。なんだったら、前回のイベントが終わったときにもう予約していく人がいるくらいなのだ。もしも次回参加したいとおもうのであれば、今この瞬間に宿をとりあえずとっておく、というのもありだろう。宿には大体キャンセル料が発生する期日が明示されているので、そこだけ気をつけたい。
いざ宿をとる段で「宿がどうしてもとれない!」また「考えるのがめんどうくさい」という人は公式にイベントと連携している旅行会社が組んだツアーに申し込むのがいいだろう。ただ、そこでもやっぱりアクセスのいい宿は人気なので、いい場所がとれるかは運次第な部分もある。
いい宿がなくて困っている人におすすめのエリアは、スタート地点から少し離れるが車でもアクセスしやすい相川だ。後述する公式のシャトルバスも通ること、また観光スポットが近いのでおいしいご飯屋さんやコンビニが近いこともあり、比較的たのしく滞在できるスポットだ。ここもまぁまぁ人気なエリアなのだが、スタート地点の佐和田に比べれば宿は探しやすいように感じた。
2. シャトルバスの予約をする
宿が決まったら次は無料のシャトルバスの予約をしよう。これは佐渡ロングライドの公式サイトに、だいたい4月中に運行表と申し込み方法の案内が掲載されるのでそれを確認してからだ。このシャトルバスは予約しなければ絶対に乗れないことと、予約期日を過ぎるとまったく申し込みできなくなるので注意しよう。
シャトルバスは大きく5回予約をとらなければ困るポイントがあるので、それぞれ説明していきたい。
- A. 佐渡に着いてから前日受付の会場に向かう
- B. 前日受付の会場から宿に向かう
- C. 当日、宿からスタート地点に向かう
- D. 当日、ゴールからスタート地点まで戻る
- E. 帰宅日に宿から港まで向かう
Aに関しては、車でない場合は問答無用に必須で予約するべきものだ。この便をとるためには佐渡に何時に着くか、という船の時間を確認しなければならないし、なんだったら新幹線で何時に新潟に着く予定かも確認しなければいけない。手順的にはシャトルバスをとるのを先にしているが、実はこのタイミングで行きの交通手段(シャトルバス+船+新幹線)は全部時間を想定しなければならないのだ。
自分たちの場合は今回の佐渡ロングライドの前日受付の最終〆切時間は18時だったので、東京を10:16に出て新潟に12時頃到着。そこで一旦お昼ご飯を食べて、港に向かう。そして14:55の船に乗り、16時に佐渡に到着。そこからあらかじめ予約しておいた16:20発のシャトルバスに乗り込み、受付の会場に向かう、というスケジュールにした。ちなみに両津港から会場までばバスで30分程度だ。
以下、B〜Eに関しては必須ではなく状況に応じて予約が必要なので、自分の工程とよく照らしあわせて考えよう。
Bは前日受付会場から宿が離れている場合、また自転車で宿に向かわない場合は予約しておいた方がいいだろう。ただし便の数が限られているので、時間やシャトルバスの行き先はよく確認しよう。
Cも同様に、スタート地点から宿が離れていて前日に会場近くで自転車をとめている場合にのみ予約が必要だ。宿から自転車に乗って行く人には必要がない。
Dは特殊で、Cコースのみゴール地点がスタート地点と異なるため、もしスタート地点に戻りたい場合にとる便だ。これは1本しかないので乗り過ごさないようにしよう。
Eは帰る日によって、港に向かいたい場合に予約をとっておいた方がいい。その場合は、帰りの船の時間に間に合うかよく確認してとろう。
3. 佐渡汽船のチケットをとる
何度もいうように佐渡島は島だ。島ということは船に乗らなければならない。ていうか船に乗らないと絶対に島に行けない。
なので船のチケットを佐渡汽船のWebサイトから購入しよう。
東京から新潟まで新幹線で行くのであれば、新潟駅からバスで10分くらいの新潟港から両津港を目指すのがスムーズだ。車で行く場合は直江津港から小木港を目指すという手もある。
船の種類はジェットフォイルかカーフェリーの二択だ。ジェットフォイルは小型で全席着席のうえシートベルトをつけて進むタイプ、カーフェリーは大型船で船内自由に歩けるほか売店でお菓子や飲み物を買うこともできる。ジェットフォイルは1時間ちょい、カーフェリーは2時間半くらいで佐渡に着く。乗り物に弱くなく、車でないならジェットフォイルで問題ないだろう。輪行した自転車も追加料金を払うことで問題なく積んでくれる。
ただ、乗り物に酔いやすく時間に余裕があるならカーフェリーをおすすめしたい。大型船の方が揺れを感じにくいのと、景色を見て風をうけることができるので、乗り物酔いを防ぐにはカーフェリーがいい。もしくはがんばってジェットフォイルで寝られるようにしておこう。また酔いやすい人は酔い止めの薬を必ず飲んでおこう。
4. 新幹線の切符を予約する
ここまでくればもうそんなに頭を悩ませることはない。みどりの窓口にいくのでも、オンラインで新幹線の予約をするでも好きにとろう。
強いていうなら、新幹線は乗車する1ヶ月前からの予約になること、また自転車を輪行する場合には1番後ろの席がおすすめである、ということを念頭におけば何も案ずることはない。
事前に自転車を宿に配送する
さて、最初に参加登録をしたとき「箱を希望する」という項目にチェックを入れたが、4月後半になってもそれについて何の音沙汰もなかった。
もしかして「箱を希望する」にチェックをいれたのは私の勘違いでそんな項目はなかったんじゃないか、思い込みなのかもしれない、と日が経つにつれだんだんと不安になったが、一緒に行く友人たちも箱を確かに希望したという。ふむ、ならば純粋に連絡がきていないだけなのか......連絡して聞いてみよう。
分からないことは待ってても分からないので聞くしかない。ということで佐渡ロングライドを運営している佐渡市スポーツ協会の窓口に電話をしてみた。そこで得られた回答は「箱を希望している人のリストは、すでに箱を送る業者であるBTBに渡してある。そのうちBTBから希望している人に連絡がいくはずだ」ということだった。
後日、BTBから申し込んだメール宛に案内が送られてきた。
どうやら箱だけ頼むか、箱と配送セットで頼むかのどちらかを選べるとのこと。
宿に送る場合は箱と配送(佐川)セットを選ぶので問題ないが、会場に送って会場で当日朝まで保管してもらいたい場合は箱を頼んでヤマト運輸で配送してもらう必要があるそうだ。ややこしい。さらに、ヤマト運輸のなかでもヤマトホームコンビニエンスに頼まないと箱の大きさが配送規定にひっかかってしまうとのことで、これまたややこしい。
今回自分は宿に直接送ってしまいたかったので、BTBの箱と配送セットで注文した。
いいお値段だが、荷物の大きさと往復の手荷物が減ることを考えれば妥当な金額だとおもう。
申し込むと、
- 自転車用の箱が家に送られてくる日時
- 自転車を詰めた箱を家に集荷に来る日時
- 自転車を詰めた箱を宿に到着させる日時
- 自転車を詰めた箱を宿に集荷に来る日時
- 自転車を詰めた箱が家に届く日時
をぞれぞれ設定するフォームが別途送られてきた。
ヤマト運輸宛に送る場合は受け取り期日が決められているので、配送日数を確認して余裕をもって送るとよさそうだ。
宿に送る場合は当日午前中でも問題なく、受け取りさえしてもらえれば大丈夫だった。自分が泊まった宿では宿宛に配送している人は自分以外おらず、みんな輪行できていたようだった。すごいなぁ。
自転車検査証を書いてもらいに行く
自転車イベントに参加するために忘れてはいけないのが自転車検査証だ。
公式サイトから書類をDLして印刷し、お世話になっている自転車屋さんに行って「佐渡ロングライドに参加するのでこの紙書いてください!」といえば絶対に伝わる。
普段からメンテナンスしていればそんなに問題なくササッとメンテナンスしてもらって終了。準備のなかで1番簡単だ。
自分はついでにすり減って滑りやすくなっていたタイヤを交換してもらった。このおかげで当日、前日の雨でぬれていた道路もしっかり走ることができてよかった。
自転車を箱に詰める
検査証の用意が終わったら、あとは箱に詰めるだけ。といっても今回箱に詰めたのは初めてだ。
「どうやって箱に詰めればいいんだろう......梱包材とか買っておいた方がいいのかな......」とおろおろしていたが、到着した箱をあけると、箱の詰め方も梱包材も入ってた。ありがたい。
説明書を見ながら、まず箱を組み立てて
各種動画をみながらおっかなびっくりタイヤをはずして自転車を梱包し
とりあえずなんとか箱に詰めた。
自転車が入ってるので当たり前だが箱が相当大きいので、集荷までの置き場所はよく検討した方がよさそうだ。
ちなみに組み立ては現地で手伝ってもらった。ありがたい。
当日の持ち物・服装
イベント開催予定日が1週間くらい前から晴れだか雨だかわからない天気予報だったので、念のため雨対策のグッズを用意した。
- サイクルジャージ
- グローブ
- アームカバー
- ヘルメット
- サイクルハット
- 靴下
- 靴(ビンディングではないが、雨の中走ると変えの靴が必要なので)
- ウィンドブレーカー(雨避けにもなるもの)
- ユニクロのパーカー(運動用の通気性のいいもの)
- シューズカバー(雨のときはく用)
結果、よい天気だったのでウィンドブレーカーとシューズカバーは使わず、半袖のサイクルジャージにアームカバーをつけ、その上からパーカーをはおって走った。朝肌寒かったのでパーカーを着たのだが暑くなったら脱ぐつもりでいた。天気がよく日差しは暖かかったが、海沿いだからかわりと風が冷たかったので結局パーカーは脱がずに走りきった。寒がりな人は防寒対策きちんとしておくとよさそうだ。